ITストラテジスト受験

若いうちに資格を取得し後で楽をしたいと思い、令和6年度高度情報処理技術者試験ITストラテジスト(ST)を受験

今回は午後Ⅱで初めて論文形式の試験を受ける事になり、インターネットで勉強方法を調べたところ、記事が少ないと思ったので勉強方法を紹介します!

 

(参考)筆者プロフィール

国立大学大学院卒業。学生時代の専攻は地学。

メーカ系SIerに勤務中の5年目。現在はユーザ企業に出向しています。

2024年春期ITストラテジストを受験。応用情報技術者ネットワークスペシャリストデータベーススペシャリストシステムアーキテクト保有

 

記事の対象読者

・これからSTを受けようとしている方

・STを受けるか迷っている方

ST試験の概要

・他のサイトやブログでも紹介されているので割愛

勉強スケジュール

試験3ヶ月前から勉強を開始
2月:午後Ⅰの問題演習
3月:午後Ⅱのネタ暗記&論文設計演習
4月前半:午前Ⅱの問題演習&午後Ⅱ論文作成演習

3月までは土日祝6時間
4月は平日夜1時間、土日祝6時間のペース。合計で約75時間
内訳
午前Ⅱ10時間
午後Ⅰ30時間
午後Ⅱ35時間

勉強方法
次のステップで進めました。
①午後Ⅰの問題演習
②午後Ⅱのネタ集め
③午後Ⅱの問題演習
④午前Ⅱの問題演習

参考書籍
・うかる!ITストラテジスト2024~2025年

 


ITストラテジスト合格論文の書き方・事例集第6版

 

勉強方法
・午前Ⅰ
免除

・午前Ⅱ
戦略:過去問の答えを暗記する。
IPA公式ページから過去問7年分をダウンロードし、3回通り解きました。
1回目、2回目はすべて解き、解いた感触(簡単、勘で正解、間違えた)を記録します。3回目は1回目、2回目で簡単以外の問題を解きました。
わからない単語が出てきたときは応用情報技術者合格教本で調べ、載っていない場合はネット検索です( ・ิω・ิ)

改めて合格教本って詳しいことまで書いていることに驚きました。笑

STも過去問道場は存在しないため、以下サイトを利用しました。

https://itsiken.com/

問題数は1回あたり25問と少ないので、4月からの3週間で夜60分ずつやりました。

・午後Ⅰ

戦略:問題の傾向を掴む。

令和3~5年度の過去問を解きました。
3回解くよう計画を立て、自己採点で80点以上になるよう解き直しました。
この分野も知識を蓄えるために参考書は読まなくてよかったのですが、どのような問題が出題されるのか、どのような知識、経験がSTに必要なのかがわかりません。なので、午後Ⅰの問題集を通して、それらをつかめるようにしました。
基本的な解き方は変わらないので、解き方を知りたい方はSAの記事をご覧になってみてください!

tsuttsuttsu.hatenablog.com

 


文章読解であることはSAと変わらないですが、難易度は上がっています。というのも、SAは設問文に書かれているキーワードと同じ言葉、似た言葉を探すと答えがそのまま文書に載っていることが多かったのです。しかしSTの場合は、たどった先の文章からさらに1、2回戻る必要があったこと、戻った文章で言葉が言い換えられていること、解答となりそうな箇所を見つけても要約する必要があることが多かったです。
うかる!ITストラテジスト2024~2025年は同じような方法で問題を解く方法を紹介しています。間違えたとき、なぜ間違えたのか、どうすればよかったのか解説が充実していましたので、とても参考になりました。

 

・午後Ⅱ

戦略:論文事例を元に回答する。
論文事例を自分のネタになるよう理解し、どのような問題が来てもそのネタを当てはめられるよう練習を行いました。なぜなら、自身の経験はあまりなく、合格する論文の内容を知りたかったからです。そこで、ITストラテジスト合格論文の書き方・事例集第6版の論文事例に対し、話の流れを思い出せるようにしました。具体的には、9つの論文事例に対し、設問1~3に沿った骨子を作成、暗記し、設問を見たうえで思い出せるようにします。これも3回通して覚えるようにし、1回目は論文を読みながら骨子をノートにまとめ、書いた内容を思い出す、2、3回目は設問を見ながら骨子を思い出すよう、練習しました。それぞれ1週間おきにやっていましたが、2回目で思い出そうとしたときはほぼ覚えていませんでしたので、覚え直すところからやり直しです。笑
2回目で無事覚えることができたら、3回目となる1週間後でも無事覚えることができましたし、1度思い出せるようになったら、3回目から1ヶ月たった本番でも思い出せるようになっていました。
大体の設問の流れは次のようになっています。
設問1 対象となるシステム、サービス、業務の概要
設問2 行ったこと、工夫したこと
設問3 経営者に説明したこと、評価と改善したこと
この試験の主眼は、ITを用いてどのような業務改革を行ったか、どのような新サービスの企画に取り組んだか、だと感じています。
なので、設問1、2は話も面白く、ヒントも問題文に書かれているので比較的覚えやすいです。
ただ、設問3。。。これは覚えるのが一苦労でした。
その一番の理由は、ヒントが問題文にほとんど無く、オリジナルに頼るしかなかったからです。
例えば、設問1、2の場合は、問題文に「例えば、銀行業務の業務改革を行うためにAIやでビッグデータの利用が広がっている」とあれば、ここから着想を得ることができます。しかし、設問3に対しては、「ITストラテジストは検討内容をもとに、経営者に説明し、承認を得る必要がある」しか書いてありません。
この場合は、自身の経験から書くしか方法がないです。
ただ、ここで悲観しないでください!普段の業務で行っていることを書けば十分です。(ということを論文事例を見て学びました。)
意思決定を迅速に行なってもらうためにスライド1枚に比較結果をまとめた、や、定量的評価が会社の投資基準を満たしていた、のレベル感で結構です。
論文事例を覚えることを通して、設問3のネタも増やしていきました。
論文事例を覚えたあとは、論文の設計演習(4問)を行い、論文の執筆演習(3問)を行いました。
設計演習では、本番で設計にかけられる時間20分で論文の骨子を作成できるようにします。この演習は時間が20分しかかからないにもかかわらず、効果が大きいです!
本番を通して、この設計でどれだけ骨子を作成できるかが、読んでて面白い論文になるかが重要だと感じていますので、この演習は必ず必要です。
執筆演習では、本番と同様に2時間使って論文を執筆します。完成後は読み直して、意味が伝わりづらいところ、話の流れがあっていないところ、伏線をきちんとはれていない・回収していないところを探し、チェックしていきました。

やはり午後Ⅱを解くためには2時間は短いですが、本番では早く書き始めたいと言う気持ちを抑えて、しっかり20分を設計する時間に当ててください。これをすることで、話の辻褄が概ね合うようになり、結果的に執筆のスピードを上げることに繋がります!

 

まとめ

ITストラテジスト試験では、業務改革を行うため、新しいサービスを立ち上げるために行うべきこと、またそのプロセスを学び、企画工程のSE業務(もはやコンサルの領域ですが)を追体験することができました。今の仕事ではそのような超上流に関わることはほぼありませんが、情報システムを作る領域だけでなく、企画して問題を解決する領域まで視野を広げることができましたので、受験してよかったと思います!

受かっててほしいな~